夏の過ごし方 高校3 年生編

夏休みは、受験生に残された最後の大きな時間です。
高校3 年生にとって、夏休みは特別です。
理由はシンプルです。
学校の授業が止まり、自分の勉強にまとまった時間を使える、ほぼ最後の時期だからです。
秋以降は、模試、学校行事、推薦入試、共通テスト対策、私大対策、国公立二次対策と、やるべきことが一気に増えていきます。
だからこそ、この夏にどれだけ勉強できるか。
この夏にどれだけ基礎を固め、弱点をつぶし、入試に向けた形に近づけられるか。
ここが、合否を大きく分けます。
夏は受験の天王山。
これは昔から言われている言葉ですが、決して大げさではありません。
高校3 年生にとって、夏は本当に勝負の時期です。
まず、春からの勉強の借金を返す
夏に入る前に、まず確認してほしいことがあります。
4 月、5 月、6 月にやると決めたことは、終わっていますか。
- 英単語。
- 古文単語。
- 英文法。
- 数学の基礎問題。
- 理科・社会のインプット。
- 学校で出された課題。
- 塾で決めた学習計画。
- 「やる予定だったけど、まだ終わっていない」
そういうものがあるなら、夏に入る前に必ず整理してください。
受験勉強で一番怖いのは、やり残しが積み上がることです。
やらなかったものは、消えません。
後ろに回るだけです。
そして、後ろに回したものは、秋以降に必ず重くのしかかってきます。
夏休みに入ったからといって、急に勉強がうまく回り出すわけではありません。
春に積み残したものを放置したまま、夏の新しい勉強を始めても、結局どこかで詰まります。
だから、まずは借金を返す。
やると決めたことを、やり切る。
この当たり前のことを、夏の入り口で徹底してください。
夏は、1 日10 時間以上を本気で狙う
高校3 年生の夏は、勉強量を確保しなければいけません。
もちろん、ただ長時間机に向かえばよいわけではありません。
しかし、量を避けて合格することもできません。
特に現役生は、時間がありません。
浪人生のように、1 年間すべてを受験勉強に使えるわけではありません。
学校もあります。
行事もあります。
定期テストもあります。
共通テスト対策も、個別試験対策も同時に進めなければいけません。
だからこそ、夏休みのまとまった時間をどう使うかが重要です。
目安として、夏休みは1 日10 時間以上。
できる生徒は12 時間。
本気で仕上げる生徒は、それ以上を狙っていく。
このくらいの覚悟が必要です。
ただし、いきなり長時間勉強しようとしても、続きません。
長時間勉強には体力がいります。
集中力もいります。
生活リズムも必要です。
夏休みに入ってから頑張るのでは遅いです。
- 夏休みに入る前から、学校が終わった後にどれだけ勉強できるか。
- 夜まで集中して取り組めるか。
- 朝から動き出せるか。
- この勉強体力を、今から作っておく必要があります。
夏休みは、気合いだけでは乗り切れません。
- 毎日机に向かう体力。
- 予定をやり切る集中力。
- 途中で崩れない生活リズム。
これを作ることが、夏のスタートラインです。
量だけではなく、質も見直す
ただし、勉強時間だけを増やしても意味はありません。
大事なのは、
「何時間やったか」
だけではなく、
「何ができるようになったか」
です。
参考書を終わらせた。
問題集を1 周した。
授業を受けた。
ノートをまとめた。
それだけでは、まだ不十分です。
本当に大事なのは、その勉強によって何ができるようになったのかです。
- 英単語を見て、即答できるようになったのか。
- 数学の解法を、自分で説明できるようになったのか。
- 化学平衡の考え方を、問題に合わせて使えるようになったのか。
- 現代文で、本文の根拠をもとに選択肢を切れるようになったのか。
ここまで確認しなければ、勉強したとは言えません。
夏に大事なのは、量と質の両方です。
量を逃げ道にしてはいけない。
質を言い訳にして量を減らしてもいけない。
高校3 年生の夏は、量も質も両方取りにいく時期です。
過去問から逆算して勉強する
夏の勉強で絶対に外してはいけないのが、過去問からの逆算です。
もちろん、まだ過去問を完璧に解ける必要はありません。
しかし、自分が受ける大学で、
- どんな問題が出るのか。
- どの科目で何点必要なのか。
- どの分野が得点源になるのか。
- どの勉強に時間をかけるべきなのか。
これは、夏の段階で見えていなければいけません。
たとえば、英語で文法問題集を2 週間かけて1 冊やるとします。
- その勉強は、本当に志望校の得点につながりますか。
- その大学の入試で、文法問題はどれくらい出ますか。
- 長文読解の方が配点が高くありませんか。
- 英文解釈を鍛えた方が、長文にも文法にも効く可能性はありませんか。
時間は無限ではありません。
やれば何でも力にはなります。
しかし、受験では「今やるべきこと」を選ばなければいけません。
高校3 年生の夏は、気分で勉強してはいけません。
不安だから全部やる、では間に合いません。
必要なことに絞る。
点数につながる順番でやる。
過去問から逆算して、今やるべき勉強を決める。
これが夏の勉強です。
前日に、翌日の勉強を決めておく

夏休みは1 日が長いです。
だからこそ、計画なしで始めると簡単に崩れます。
朝起きてから、
「今日は何をやろうかな」
と考えているようでは遅いです。
その時点で、もうスタートが遅れています。
夏休みの勉強は、前日の夜に決めておくべきです。
- 明日は何をやるのか。
- どの参考書を何ページ進めるのか。
- どの問題を解き直すのか。
- 英単語は何語確認するのか。
- 過去問演習を入れるのか。
- 解き直しに何分使うのか。
- ここまで決めてから寝る。
- そして翌日は、朝から迷わず始める。
これだけで、1 日の密度が変わります。
さらに大事なのは、時間を記録することです。
- 何時に始めたのか。
- 何時に終わったのか。
- 予定より時間がかかったのか。
- 予定より早く終わったのか。
これを記録すると、自分の勉強のズレが見えてきます。
思ったより時間がかかる単元。
集中が切れやすい時間帯。
復習に時間を使えていない科目。
演習ばかりで暗記が甘くなっている科目。
そういう現実が見えてきます。
勉強は、ただ気合いで進めるものではありません。
- 計画を立てる。
- 実行する。
- 記録する。
- 修正する。
この繰り返しです。
七色会が大切にしているのも、まさにここです。
計画を立てて終わりではありません。
計画を実行し、ズレを見つけ、修正していく。
この地道な積み重ねが、受験勉強を前に進めます。
スマホとの距離を本気で考える
夏休みの勉強で、もう一つ大事なのがスマホです。
スマホは、受験生の集中力を簡単に奪います。
- 少しだけ見るつもりが、気づいたら10 分。
- 休憩のつもりが、気づいたら30 分。
- 通知が来て、集中が切れる。
- SNS を見て、気持ちが揺れる。
これを毎日繰り返していたら、夏の勉強時間は簡単に削られます。
本気で夏を変えたいなら、スマホとの距離を変えるべきです。
- 自習室に持ってこない。
- 電源を切る。
- カバンの奥に入れる。
- 家族に預ける。
- 使う時間を決める。
方法は何でも構いません。
大事なのは、スマホに集中を奪われない環境を自分で作ることです。
夏は貴重です。
この貴重な時間を、なんとなくスマホに削られてはいけません。
夏は、特別なことをする時期ではない
夏になると、焦って新しいことを始めたくなります。
- 新しい参考書。
- 新しい講座。
- 新しい勉強法。
- 新しい計画。
もちろん、必要なものは取り入れるべきです。
しかし、夏に一番大事なのは、特別なことではありません。
- やるべきことを決める。
- 朝から机に向かう。
- 決めた量をやり切る。
- 間違えた問題を直す。
- 覚えていないものを覚える。
- 解けない問題を解けるようにする。
- 過去問から逆算して、必要な勉強に絞る。
こういう王道を、どこまで徹底できるかです。
受験勉強に近道はあります。
しかし、それは楽な道ではありません。
無駄を削ること。
必要なことに絞ること。
正しい順番でやること。
そして、やると決めたことをやり切ること。
これが、受験における最短ルートです。
今日やるのか、明日やるのか
夏休みは、長いようで短いです。
「明日からやる」
この言葉を使った瞬間に、受験勉強は遅れます。
今日やるのか。
明日やるのか。
この差は小さく見えます。
しかし、受験生にとっては大きな差です。
今日動き出す生徒は、明日も動けます。
明日に回す生徒は、明後日も同じことを言います。
現役生に時間はありません。
時間がないからこそ、今この瞬間の集中力が大事です。
夏は、唯一まとまった時間がある時期です。
この時間をどう使うか。
ここで本気になれるか。
ここで自分の勉強を変えられるか。
夏の過ごし方で、秋以降の景色は変わります。
七色会は、この夏、特別な魔法を求めません。
- やるべきことを決める。
- 必要なことに絞る。
- 毎日やり切る。
- できないものをできるようにする。
- 過去問から逆算して、点数につながる勉強をする。
- 泥臭く、王道をやり切る。
高校3 年生の夏は、それだけです。
この夏、本気でやり切りましょう。

