【第2回全統共通テスト模試】文系は、社会の出題範囲を絞って暗記せよ
第2 回全統共通テスト模試が近づいてきました。
模試の前になると、
- 「英語もやらないといけない」
- 「数学も復習したい」
- 「古文も理科基礎も情報も不安」
と、すべての科目に手を出したくなります。
しかし、残された時間が限られているのであれば、すべてを広く触るだけでは、どの科目も中途半端になってしまいます。
特に文系の生徒は、今回の模試に向けて、社会を一つの得点源にすることを意識してください。
しかも、社会の全範囲を最初から最後まで復習する必要はありません。
今回の出題範囲は、河合塾から明確に発表されています。
だからこそ、
出題される範囲に限定して、覚える範囲をさらに絞り、そこを徹底的に暗記する。
これが、模試直前にできる現実的な対策です。
今回の社会は、出題範囲が限定されている
第2 回全統共通テスト模試の主な出題範囲は、次のようになっています。
日本史
「歴史総合」は全範囲です。
「日本史探究」は、原始・古代から近世の天保の改革までが出題範囲です。つまり、幕末以降を慌てて広く勉強するのではなく、古代から江戸時代後期までを優先できます。
世界史
「歴史総合」は全範囲です。
「世界史探究」は、ヨーロッパ、アメリカ、インド、西アジア、東南アジア、中国などの18 世紀末までが出題範囲です。19 世紀以降の帝国主義や世界大戦を広く追う前に、古代から近世までの主要地域を固めるべき模試です。
地理
「地理総合」は全範囲です。
「地理探究」は、自然環境、資源と産業、交通・通信、観光、貿易、人口、村落・都市、生活文化、民族・宗教、地誌などが出題範囲となっています。
公共・政治経済
「公共」は全範囲です。
「政治・経済」は、日本の統治機構、日本経済、国際平和と日本、国際経済が出題範囲です。
公共・倫理
「公共」は全範囲です。
「倫理」は、西洋の源流思想、西洋近代思想、日本思想、現代の諸課題と倫理が出題範囲となっています。
「範囲が分かった」で終わってはいけない
出題範囲を確認しただけでは、点数は上がりません。
大切なのは、ここからさらに範囲を絞ることです。
例えば、日本史を選択している生徒が、
「原始から天保の改革まで全部やろう」
と考えても、短期間で完璧にするのは簡単ではありません。
そこで、まずは自分が得点しやすい時代、学校で学習済みの時代、過去に一度覚えたことがある時代に限定します。
例えば、
- 古代から中世までを固める。
- 江戸時代の政治改革に絞る。
- 文化史よりも、まず政治史と外交史を優先する。
このように、得点につながるまとまりを決めてください。
全部を薄く覚えるよりも、限定した範囲を深く覚えた方が、模試では正解できる問題が増えます。
日本史選択者は「時代の流れ」を一本につなげる
日本史は、人物名や用語を単独で覚えるだけでは不十分です。
例えば、江戸時代の改革を覚えるのであれば、
- 誰が行ったのか
- 何が問題になっていたのか
- どのような政策を行ったのか
- その後、社会がどう変化したのか
をセットにします。
享保の改革、田沼政治、寛政の改革、天保の改革を、別々の暗記事項として覚えてはいけません。
順番に並べて、それぞれの違いを説明できるようにしてください。
教科書や講義系参考書を読み、流れを確認した後、一問一答や問題集で用語を覚えます。
そして最後は、何も見ずに、
- 「江戸時代の政治の流れ」
- 「鎌倉幕府成立から滅亡まで」
- 「室町幕府と守護大名の変化」
などを、自分の言葉で説明します。
説明できない部分が、まだ暗記できていない部分です。
世界史選択者は「地域」と「年代」を固定する
世界史は、範囲が広く見えるため、最初からすべてを均等に進めると失敗します。
まずは、優先する地域を決めてください。
例えば、
- 中国史を古代から清の成立まで固める。
- ヨーロッパ史を古代ギリシア・ローマからフランス革命前後まで固める。
- イスラーム世界の成立からオスマン帝国までを固める。
このように、地域ごとに一本の流れを作ります。
その際、年代を完全に避けてはいけません。
すべての出来事の年号を覚える必要はありませんが、
- 「何世紀の出来事なのか」
- 「どちらが先なのか」
- 「同じ時代に別の地域で何が起きていたのか」
は判断できるようにします。
世界史は、年代が曖昧なままだと、出来事の順序問題や地域を横断する問題で崩れます。
教科書、資料集、講義系参考書、映像授業などで流れを確認し、一問一答で知識を詰めてください。
地理選択者は「用語暗記」だけでは足りない
地理では、統計資料、地図、グラフ、写真などを読み取る問題が多く出題されます。
そのため、用語だけを覚えるのではなく、
- なぜその地域で、その産業が発達するのか。
- なぜその国で、その人口構成になるのか。
- なぜその場所に都市が発達するのか。
という理由まで確認してください。
例えば、農業を学習するのであれば、
- 気候
- 地形
- 土壌
- 労働力
- 市場との距離
- 輸送手段
を関連させます。
人口であれば、
- 人口ピラミッド
- 出生率と死亡率
- 都市への人口移動
- 高齢化
- 国の発展段階
までセットで覚えます。
地理は、資料集や地図帳を開かずに、用語集だけで暗記してはいけません。
必ず、場所と資料を確認しながら学習してください。
政治経済・倫理は短期間でも得点を伸ばしやすい
政治経済や倫理は、学習範囲を限定し、用語と仕組みを整理すれば、短期間でも点数を上げられる可能性があります。
政治経済であれば、まずは日本の統治機構を優先します。
国会、内閣、裁判所、地方自治、選挙制度などを、単語としてではなく、仕組みとして説明できるようにしてください。
日本経済では、
- 景気
- 物価
- 金融政策
- 財政政策
- 為替
- 国際収支
など、似た用語の違いを整理します。
倫理では、思想家の名前と主張を一対一で覚えるだけでは足りません。
- 「その思想家が何を問題にしたのか」
- 「他の思想家と何が違うのか」
- 「どのような時代背景から生まれた考えなのか」
まで確認します。
似た思想家を横に並べ、比較表を作るのも有効です。
暗記は「読んだ回数」ではなく「思い出した回数」
社会の勉強で多い失敗が、教科書や参考書を何度も読むだけで終わることです。
読んでいるときは理解できた気がします。
しかし、問題を出された瞬間に答えられなければ、得点にはなりません。
暗記で大切なのは、読むことではなく、何も見ずに思い出すことです。
学習するときは、次の順番で進めてください。
- まず、教科書、講義系参考書、資料集、映像授業などを使って、流れや仕組みを理解します。
- 次に、一問一答や学校の問題集を使って、答えを隠しながら知識を確認します。
- 間違えた問題、答えるまでに時間がかかった問題、勘で答えた問題には印をつけます。
- その日の最後に、印をつけた問題だけをもう一度確認します。
- 翌日も、最初に前日の間違いをテストします。
社会は、新しい範囲を増やすこと以上に、昨日覚えた内容を忘れないことが重要です。
模試までにやるべきことを限定する
残り時間が少ない生徒は、次の三つだけでも構いません。
1.出題範囲を確認する
今回出ない範囲に時間を使わないこと。
自分が使っている教科書や問題集に、今回の出題範囲を書き込んでください。
2.重点範囲を決める
「日本史をやる」では広すぎます。
「江戸時代の政治史を固める」
「中国史を18 世紀末まで確認する」
「地理の人口・都市を固める」
「政治経済の統治機構を固める」
というところまで狭くします。
3.毎日テストする
一問一答や問題集を使い、覚えたつもりではなく、実際に答えられるかを確認します。
模試前日にも新しい範囲を広げるのではなく、これまで間違えた問題を繰り返してください。
全範囲が終わっていなくても、模試は戦える
学校の授業がまだ出題範囲まで終わっていない生徒もいると思います。
しかし、「学校でまだ習っていないから仕方がない」で終わらせてはいけません。
すべてを完璧に予習する必要はありません。
出題範囲の中から、短期間で仕上げられる単元を一つ決めて、自分で先に学習してください。
模試は、今の完成度を測るだけのものではありません。
模試当日までに、どれだけ自分で準備できたかを試す場でもあります。
学校の進度に関係なく、範囲が発表されている以上、できる準備はあります。
文系は、この模試で社会を逃げるな
英語や国語は、短期間で急激に点数を上げることが難しい科目です。
一方、社会は、出題範囲を限定し、正しい方法で暗記を重ねれば、模試までの数日間でも得点を上積みできます。
だからこそ、文系の生徒は社会から逃げないでください。
全範囲を完璧にしようとしなくて構いません。
- 今回出題される範囲を確認する。
- その中から重点範囲を決める。
- 教科書や参考書で流れを理解する。
- 一問一答や問題集で徹底的に思い出す。
- 間違えた問題だけを何度も繰り返す。
模試までに、一つでも二つでも、
「この範囲なら得点できる」
と言える分野を作ってください。
広く浅く勉強して、不安なまま模試を迎えるのか。
範囲を絞って、一つの分野を仕上げて模試に向かうのか。
残された時間が少ないからこそ、やることを絞る。
文系生徒は、今回の模試に向けて、社会を徹底的に暗記してください。

