来週は全統共通テスト模試。残り1週間、何を優先するか
来週、全統共通テスト模試が実施されます。
模試まで残り1週間。
英単語もやりたい。数学も復習したい。古文単語も覚えたい。理科や社会の知識も確認したい。
しかし、現役高校生には時間がありません。
学校の授業もある。課題もある。部活動がある生徒もいます。
前回の記事で、科目ごとに取り組むべき内容を挙げました。
ただし、それをすべてやろうとすると、結局どの科目も中途半端になります。
だから、ここからさらに優先順位をつけます。
大切なのは、すべてをやることではありません。
来週の模試で、最も点数に変わりやすいところから手をつけることです。
まず決める。今回、どの科目を上げるのか
残り1週間で、全科目を大きく伸ばすことはできません。
まず、今回の模試で重点的に準備する科目を決めてください。
目安は、次の3つです。
最優先科目を1つ
最も点数を上げたい科目です。
毎日、最も多くの時間を使います。
次に優先する科目を2つ
短時間の復習で、点数を戻せそうな科目です。
毎日ではなく、日を分けて取り組みます。
それ以外の科目
最低限の確認にとどめます。
すべての科目を同じ熱量で勉強しないことです。
優先順位の決め方
優先するべきなのは、単純に一番苦手な科目ではありません。
苦手すぎる科目は、1週間勉強しても大きく変わらない可能性があります。
次の順番で考えてください。
優先順位1
一度勉強したのに、忘れている内容
これが最も点数に変わりやすい部分です。
例えば、
- 覚えたはずの英単語が出てこない
- 数学の公式を忘れている
- 古文単語の意味が曖昧
- 化学の計算手順を忘れている
- 日本史や世界史の年代が混乱している
このような内容は、もう一度確認することで戻る可能性があります。
全く知らない内容を一から勉強するより、はるかに効率が良いです。
優先順位2
時間があれば解けた問題
前回の模試を見てください。
時間をかければ解けた問題や、解説を見てすぐ理解できた問題はありませんか。
こうした問題は、知識がないのではなく、
- 解く順番が悪かった
- 一つの問題に時間を使いすぎた
- 問題形式に慣れていなかった
- 計算に時間がかかった
という可能性があります。
この場合は、新しい知識を入れるより、時間を測って演習する方が効果的です。
優先順位3
基本問題を落としている単元
難問を解けるようにする必要はありません。
本来取るべき基本問題を取れるようにします。
前回の模試で、正答率が比較的高い問題を間違えていたなら、そこを優先してください。
模試直前は、難問を1問取れるようにするより、基本問題の取りこぼしを2問減らす方が現実的です。
優先順位4
今回の模試で必ず使う科目・単元
共通テストでは、受験する科目や選択する単元が決まっています。
今後使わない可能性が高い科目より、実際の入試で使う科目を優先します。
特に数学Ⅱ・B・Cでは、自分が選択する予定の単元を優先してください。
すべての選択単元を均等に勉強する必要はありません。
英語は、単語か大問演習か
英語で、単語も長文もリスニングもすべて行うのは厳しい。
そこで、自分の失点原因によって優先順位を変えます。
単語が分からず読めない人
最優先は英単語です。
現在使っている単語帳の、すでに学習した範囲だけを確認してください。
英単語を見て、2.5秒以内に意味が出るかを確認します。
すぐに出なかった単語だけに印をつけ、印の単語を繰り返します。
新しい単語を大量に増やす必要はありません。
覚えたはずの単語を、瞬時に出せる状態に戻すことが最優先です。
時間が足りない人
最優先は、共通テスト形式の大問演習です。
毎日すべてを解く必要はありません。
1日1題、時間を測って解きます。
終わった後に、
- どこで時間を使ったか
- 読み返した場所はどこか
- 解かなくてもよかった問題はなかったか
を確認します。
リスニングが極端に低い人
毎日15分だけ、リスニングを行います。
長時間やる必要はありません。
問題を解き、聞き取れなかった箇所だけスクリプトを確認し、音声に続いて読みます。
英語については、
単語・リーディング・リスニングの中から、最も失点原因になっているものを一つ優先する。
これで構いません。
数学Ⅰ・Aは、二次関数か確率か
数学Ⅰ・Aの全範囲を復習することはできません。
そこで、次の順番で優先します。
最優先候補1二次関数
二次関数は、次の基本が怪しい人だけ取り組みます。
- 平方完成
- 頂点と軸
- 最大値・最小値
- グラフと二次方程式の関係
学校の問題集やチャートの基本例題に戻り、10題程度解いてください。
難しい共通テスト問題にいきなり挑戦するのではなく、まずは基本動作を戻します。
最優先候補2場合の数・確率
次の使い分けが曖昧な人は、確率を優先します。
- 順列なのか組合せなのか
- 直接求めるのか余事象を使うのか
- 独立試行なのか条件付き確率なのか
問題数は多くなくて構いません。
基本例題を解きながら、
「なぜこの式になるのか」
を説明できる状態にします。
二次関数も確率も苦手な場合
両方をやらないことです。
前回の模試や学校の学習状況を見て、より基本が身についている方を選びます。
例えば、二次関数は平方完成までできるが、確率は式の意味から分からない。
この場合は、二次関数を優先します。
1週間でゼロから確率を作り直すより、二次関数の取りこぼしを減らす方が得点につながる可能性があります。
数学Ⅱ・B・Cは、微積・数列・ベクトルから一つ選ぶ
数学Ⅱ・B・Cも、すべてをやる必要はありません。
自分が得点源にしたい単元を一つ決めてください。
微分・積分を選ぶ人
次の4つだけを確認します。
- 微分計算
- 接線
- 増減表
- 面積
教科書や参考書の基本例題を解きます。
計算のやり方を忘れているなら、共通テスト形式より先に基本計算を優先してください。
数列を選ぶ人
次の4つに絞ります。
- 等差数列
- 等比数列
- 和の公式
- 基本的な漸化式
公式を覚えているだけでなく、問題文を見てどの公式を使うか判断できるか確認します。
ベクトルを選ぶ人
次の4つに絞ります。
- 成分
- 内積
- 垂直条件
- 位置ベクトル
必ず図を描き、与えられた条件を書き込みます。
どれを選ぶべきか
前回の模試で、最も点数が取れていた単元を優先してください。
苦手単元を克服するより、取れる単元をさらに確実にする。
模試直前は、その考え方が重要です。
国語は、古文か漢文を優先する
現代文の読解力を1週間で大きく変えることは難しい。
そのため、短期間で点数に変わりやすい古文・漢文を優先します。
古文が極端に低い人
次の3つに絞ります。
- 古文単語
- 助動詞
- 敬語
古文単語は、すでに学習した範囲を毎日確認します。
助動詞は、意味と接続を確認します。
敬語は、誰から誰への敬意なのかを追います。
漢文が極端に低い人
頻出句法に絞ります。
- 否定
- 二重否定
- 反語
- 使役
- 受身
- 比較
句法を見て、すぐに意味が出るか確認してください。
古文と漢文の両方が低い人
両方を中途半端にやるのではなく、漢文を優先する方法があります。
漢文は、頻出句法と読み方を整理することで、短期間でも改善しやすいからです。
古文単語を15分、漢文句法を30分。
このように、時間にも差をつけてください。
理科は、計算の土台を一つ戻す
物理や化学も、全単元の復習はできません。
物理
最優先は力学です。
ただし、難しい複合問題ではありません。
- 力の図
- 運動方程式
- 仕事とエネルギー
- 運動量
この中から、前回の模試で最も失点した一つを選びます。
問題を見たら、
- 物体を決める
- 力を書く
- 正の向きを決める
- 式を立てる
この手順を確認します。
化学
最優先は物質量です
- mol
- モル質量
- 濃度
- 化学反応式の係数比
この土台が曖昧なまま、酸と塩基や酸化還元に進んでも得点につながりません。
物質量ができている人は、酸と塩基、または酸化還元のどちらか一つを選びます。
生物
暗記範囲を広げるより、学習済み単元の教科書と資料集を確認します。
特に、
- 実験の目的
- 変えた条件
- 比較対象
- グラフから分かること
を確認します。
社会は、苦手な時代・分野を一つだけ選ぶ
社会は直前でも知識を戻しやすい科目です。
だからこそ、範囲を絞ることが重要です。
日本史・世界史
「近代史をやる」では広すぎます。
例えば、
- 明治時代の外交
- 大正時代の政治
- 中国王朝の変遷
- フランス革命からウィーン体制
- 第一次世界大戦から第二次世界大戦
というように、範囲を限定します。
最初に教科書や講義系参考書で流れを確認し、その後、一問一答で用語を確認してください。
地理
次の中から一つ選びます。
- 気候
- 農業
- 工業
- 人口
- 統計資料
例えば気候を選ぶなら、気候区分だけでなく、
「なぜその地域でその気候になるのか」
まで確認します。
公共・政治経済
次の中から一つ選びます。
- 憲法と基本的人権
- 国会・内閣・裁判所
- 選挙制度
- 金融
- 財政
似ている制度を表で比較してください。
情報Ⅰは、アルゴリズムかデータ活用を選ぶ
情報Ⅰも、全範囲をやり直す必要はありません。
プログラムで止まる人
変数の値を一行ずつ書き出す練習をします。
頭の中だけで処理しないことです。
表やグラフで間違える人
- 何を比較しているのか
- 縦軸・横軸は何か
- 割合なのか実数なのか
- どのデータを使うのか
を確認します。
情報セキュリティなどの用語は、学校教材の間違えた部分だけを確認してください。
1週間の現実的な進め方
最優先科目を一つ、次に優先する科目を二つ決めます。
例えば、数学Ⅰ・Aを最優先にする場合です。
最優先科目
数学Ⅰ・A
二次関数だけに絞る。
毎日45分から60分。
•平方完成
•最大値・最小値
•グラフ
•共通テスト形式の大問1題
次に優先する科目
英語
英単語を毎日20分。
国語
漢文句法を毎日15分。
その他の科目
学校の授業や課題の中で確認する程度にします。
これで構いません。
逆に、社会を上げたい人は、
•世界史の近現代史を最優先
•英単語を毎日20分
•数学は公式確認だけ
という組み方でも構いません。
全員が同じ勉強をする必要はありません。
模試直前の優先順位
残り1週間の優先順位は、次の通りです。
- 第1優先
一度学習したのに忘れている内容。 - 第2優先
時間があれば解けた問題。 - 第3優先
基本問題を落としている単元。 - 第4優先
今後の入試で必ず使う科目・選択単元。
反対に、今から優先しなくてよいものは、
•全く学習していない単元
•解説を読んでも理解できない難問
•新しい参考書
•入試で使う可能性が低い科目
•得点につながるまで時間がかかる内容
全部やろうとしない
模試が近づくと、不安になります。
不安になると、あれもこれも手をつけたくなります。
しかし、教材を広げたからといって、点数が上がるわけではありません。
数学なら、二次関数か確率かを決める。
数学Ⅱ・B・Cなら、微積・数列・ベクトルから一つ選ぶ。
国語なら、古文か漢文を優先する。
理科なら、計算の土台となる単元を一つ戻す。
社会なら、苦手な時代や分野を一つに絞る。
一つ決めたら、そこを最後までやり切る。
残り1週間で必要なのは、勉強量を広げることではありません。
やるべきことを削ることです。
全部を少しずつ触るより、一つの単元を確実に取れる状態にする。
今回の全統共通テスト模試では、まずその一歩を得点につなげてください。


