まずはこの夏、英単語を暗記せよ

英語長文で戦える単語力は、「知っている」ではなく「一瞬で出る」こと

夏休み。
英語の勉強を始めるときに、まず何から手をつけるべきか。

  • 英文法。
  • 英文解釈。
  • 長文読解。
  • 共通テスト演習。
  • 過去問。

もちろん、どれも大切です。

しかし、英語が苦手な生徒ほど、最初に徹底してやるべきことがあります。

それは、英単語の暗記です。

しかも、ただ覚えるのではありません。

この夏は、英単語を「長文の中で瞬時に意味が出る状態」まで仕上げてください。

七色会では、英単語を覚えた状態をかなり厳しく定義します。
それは、英単語を見て、最低2.5 秒以内に意味が出ること。
これが、英単語を暗記したという状態です。

「見たことがある」
「なんとなく意味はわかる」
「少し考えれば思い出せる」

これは、まだ暗記ではありません。
長文読解の中で、単語を見るたびに止まっていたら、英文は読めません。
1 語ごとに考えているうちに、前の内容を忘れます。
文の流れが切れます。
段落の内容が残りません。
設問に入ったときには、結局何の話だったのかがぼやけます。

だから、単語暗記の目的は、単語帳のテストで点を取ることではありません。

目的は、英語長文の中で、意味が瞬時に出るようにすること。
つまり、英単語暗記は、長文読解のための準備です。

まず「読める」ようにする

英単語を覚える前に、必ずやってほしいことがあります。
それは、発音できるようにすることです。
英単語を目だけで覚えようとしてはいけません。

単語帳を眺めて、赤シートで隠して、なんとなく目で追っているだけでは、なかなか定着しません。
まずは、その単語を読めるようにする。
ここが最初です。

ただし、「読める」の基準も曖昧にしてはいけません。
たとえば、book という単語を見たとき、発音で迷う人はほとんどいません。
何の引っかかりもなく、自然に “book” と読めるはずです。
この状態です。

発音するときに、
「これ、どう読むんだっけ」
「アクセントはどこだっけ」
「なんとなく読めるけど自信がない」
この状態では、まだ読めていません。

まずは見開きのページを開いて、徹底的に音源を確認しながら発音します。

今の単語帳には、多くの場合、音声がついています。
アプリやQR コードでネイティブの発音を確認できるものも多いです。
必ず音源を使ってください。

自己流のカタカナ読みで覚えてしまうと、リスニングにもつながりません。
発音が曖昧な単語は、記憶にも残りにくいです。

まずは、見開きの単語を徹底的に読めるようにする。

  • 発音にストレスがない。
  • 引っかかりがない。
  • 迷いがない。

その状態を作ってから、暗記に入ります。

英単語は「九九」のように覚える

英単語暗記のイメージは、九九です。
「ににんがし」
と言われたら、ほとんどの人は考えません。
「4」と出ます。
これが暗記です。
英単語も同じです。

単語を見て、発音して、意味が出る。
この流れを、考えずに出せる状態まで持っていきます。

たとえば、

suggest → 提案する
prepare → 準備する
increase → 増える、増やす

このように、単語を発音した瞬間に、日本語訳が出る。

「えーっと」
「たしか」
「なんだったっけ」

この時間が長い単語は、まだ使える単語ではありません。
長文の中では使えません。

だから、英単語は

ところまで持っていく必要があります。

単語暗記は、速読化である

英単語の暗記は、ただ語彙数を増やす作業ではありません。
七色会では、単語暗記を長文読解の速読化だと考えています。

英語長文が読めない生徒の多くは、英文解釈以前に、単語の処理速度で止まっています。

  • 単語を見る。
  • 考える。
  • 思い出す。
  • なんとなく訳す。
  • 次の単語に進む。

これでは遅い。

共通テストでも、私大入試でも、国公立二次でも、英語は文章量が多いです。
時間内に読み切るには、単語の意味を一つひとつ考えている余裕はありません。

だから、単語暗記のゴールは、

この状態を作ることです。
英単語を速読化する。
この意識を持って取り組んでください。

英単語暗記の具体的な流れ

では、実際にどう覚えるのか。
やることはシンプルです。

まず単語帳を見開きで開きます。
いきなり赤シートで隠して覚えようとしないでください。

まずは、音源を使いながら徹底的に読みます。

読めない単語がある状態で暗記に入らない。
これが大事です。

① 見開きを開く

まずは、その日に覚える範囲を決めます。
最初は見開き1 ページでも構いません。
慣れてきたら、50個、100 個と増やしていきます。
大切なのは、だらだらやらないことです。
今日はここまで覚える。
ここまでを完璧にする。
範囲を決めて始めます。

② まずは徹底音読する

次に、音源を聞きながら単語を読みます。
発音に迷いがなくなるまで読みます。
意味を覚える前に、まず音です。
英単語を見て、自然に読める。
発音に引っかかりがない。
その状態を作ります。

③ 単語を発音して、すぐ日本語訳を言う

次に、英単語を発音しながら、日本語訳を言います。
suggest、提案する。
suggest、提案する。
suggest、提案する。
このように、声に出して繰り返します。
ただ眺めるだけではだめです。
目で覚えるのではなく、
口と耳を使って覚える。
この意識が大切です。

④ だいたい覚えたら、すぐテストする

ある程度覚えたと思ったら、赤シートなどで日本語訳を隠します。
そして、自分でテストします。
ここで大切なのは、
すぐに出なかった単語はバツにすること
です。
5 秒考えて出た。
10 秒考えて出た。
なんとか思い出せた。
これは合格ではありません。
目安は2.5 秒以内。
パッと出てこなかった単語には、必ずチェックをつけます。

⑤ できなかった単語だけを覚え直す

テストをすると、できる単語とできない単語が分かれます。
ここで大事なのは、できる単語に時間をかけすぎないことです。
すでに覚えている単語を何度も眺めても、成長はありません。
時間を使うべきなのは、
できなかった単語
です。
チェックがついた単語だけを、もう一度音読します。
発音する。
意味を言う。
またテストする。
できるまで繰り返します。

⑥ できなかった単語をつぶしたら、もう一度全体テスト

できなかった単語だけを覚え直したら、もう一度その範囲全体をテストします。
ここで全部できるか確認します。
また出てこない単語があれば、そこだけを覚え直します。
この繰り返しです。

英単語暗記は、根性論ではありません。
できるものと、できないものを分ける。
できないものに集中する。
テストする。
また覚える。
またテストする。

この作業を、淡々とやるだけです。

10 個ずつ小分けにして覚える

英単語を100 個覚えると聞くと、かなり大変に感じるかもしれません。
しかし、100 個を一気に覚えようとするから重く感じるのです。

まずは10 個ずつに分けてください。

10 個ならできます。

これを繰り返します。

10 個できたら、次の10 個。
また次の10 個。

ある程度進んだら、前半を復習します。
後半まで進んだら、後半を復習します。
最後に全体を復習します。
この流れで進めると、忘れた単語もその場で拾えます。

大切なのは、
中途半端に進めないこと。

これは危険です。
その場でつぶしてください。

できなかった単語を残したまま進むと、あとで必ず苦しくなります。

書きまくるより、音読とテスト

英単語を覚えるとき、ひたすら書いて覚えようとする生徒がいます。
もちろん、スペルを書く必要がある場面では書く練習も必要です。
しかし、大学受験の英語長文を読むための単語暗記で最優先すべきなのは、スペルを書くことではありま
せん。

まずは、英単語を見て意味が出ること。
長文読解では、スペルを書けるかどうかより、見た瞬間に意味がわかるかどうかが重要です。

だから、最初の単語暗記では、書くことに時間を使いすぎないでください。
それよりも、

この回数を増やしてください。

眺めるだけの勉強は弱いです。
書くだけの勉強も時間がかかります。
テストしない暗記は、できるようになったかどうかがわかりません。

英単語暗記で大事なのは、音読とテストの回数です。

「覚えたつもり」をなくす

英単語が苦手な生徒の多くは、覚えていないのではありません。
覚えたつもりになっていることが多いです。

単語帳を見ているときは、意味がわかる。
でも赤シートで隠すと出てこない。
長文の中で出てくるとわからない。
模試になると反応できない。

これは、まだ本当の暗記になっていないということです。

だから、必ずテストしてください。

ここまでやって初めて、暗記できているかどうかがわかります。

単語帳を何周したかは、あまり重要ではありません。
大切なのは、何秒で意味が出るかです。

10 周しても、意味がすぐ出ないなら、まだ使えません。
逆に、1 周目でも2.5 秒以内に出るなら、それは使える単語です。

回数ではなく、反応速度で見てください。

この夏、英単語を後回しにするな

英語が伸びない生徒ほど、単語を後回しにします。

「長文をやった方がいいですか」
「英文解釈をやった方がいいですか」
「共通テスト演習に入った方がいいですか」

そういう相談を受けることがあります。

もちろん、必要です。
しかし、単語が入っていない状態で長文を読んでも、苦しいだけです。

単語で止まる。
文構造で止まる。
内容が残らない。
設問で迷う。

この状態では、演習を重ねても効率が悪い。

まずは、単語です。

特にこの夏、英語を本気で立て直したいなら、単語暗記から逃げてはいけません。
英単語は、英語学習の土台です。

単語が速く出るようになるだけで、英文を読むスピードは変わります。
英文を読むストレスも減ります。
長文の内容も残りやすくなります。
単語暗記は地味です。
派手さはありません。
やった気になりにくい。
面白くない日もあります。

でも、英語を伸ばす生徒は、ここをやり切ります。

この夏の合言葉は「2.5 秒以内」

この夏、英単語を覚えるときの合言葉はこれです。

これを基準にしてください。

迷ったらバツ。
止まったらバツ。
なんとなく出たものも、怪しければチェック。

厳しくやってください。

その厳しさが、あとで長文読解のスピードになります。

  • 単語帳を開く。
  • 音源を聞く。
  • 徹底的に読む。
  • 発音して意味を言う。
  • 赤シートでテストする。
  • できなかった単語をつぶす。
  • またテストする。

これを毎日やる。

特別なことではありません。
しかし、この当たり前を徹底できる生徒は強いです。

英語ができるようになる生徒は、結局、こういう地味なことを雑にしません。

この夏、まず英単語を暗記してください。
ただ覚えるのではなく、長文の中で瞬時に使える単語力にしてください。
英単語を速読化する。
ここから、英語の成績は変わります。